夏の養生法
夏は一年で最も体力・消化力の落ちる時期。心と身体をうまくクールダウンしながらも消化力を落とさず乗り切りましょう。
日本の夏は湿度・温度ともに高く、少しでも外を歩くと滝のように汗が流れてしまいます。汗はご存知のとおり体温調節の働きがあります。ミスト状の細かい汗のうちはすぐに気化して体温をさげてくれますが、大粒のダラダラあせになると気化しにくく 体温が中々さがらないので益々汗がとまらないスパイラルになってしまいます。すると本来なら体内に必要な電解質まで大粒の汗と共に失われてしまいます。ですから大粒の汗をダラダラかいたようなときは、電解質もとりながら水分補給をする必要あります。
怠さが抜けない、ふらふらする、体に熱がこもる感じがするといった症状があれば脱水、熱中症になりかかっている可能性があります。
アーユルヴェーダの教科書では夏について次のように書かれています。
夏には太陽がその光によって地上の湿潤さを干上がらせる。その時には、甘味・冷性・流動性・油性の飲食物が有益である。砂糖を加えた冷たいマンタ(ラッシーとか)、乾燥地の動物や鳥の肉、ギー、乳、シャーリー米の飯を夏に食べる人は衰弱しない。酒は少量だけ飲むか、全然飲まないか、あるいは多量の水とともに飲むがよい。塩味・酸味・辛味・温性の飲食物と運動をさける。日中は涼しい部屋で、夜は月の光で冷たくなった屋上の風通しのよいところで、体にチャンダナ(白檀)の粉をぬって睡眠をとるがよい。扇の涼風を受け、チャンダナの入った水で冷やした手に触れられつつ、真珠の宝石を身に着けて、椅子に座るがよい。夏は房事をさけ、森林・冷たい水・花を楽しむがよい。チャラカサンヒター第1巻第6章27-32
お腹を冷やさずクールダウンする食物&ドリンク
果物
果物はビタミン、電解質が豊富です。ただ、果物は摂りすぎると身体を冷やします。果物×スパイスを加えて体を冷やさないように、消化力を落とさないようにとりましょう。
例えば
スイカ×塩
スイカ×生姜(ミキサーでブレンドしてジュースに)
バナナ×ジンジャーパウダー×カルダモンパウダー
りんご×シナモン
レモン×塩
オレンジジュース×黒糖
デーツ×ラッシー
いちぢく×アーモンドなど
シュガーハイに気を付けて
甘いものを食べてHappy♪の後には落ち込みとイライラがやってくる(–; お腹がすいているときにビスケットをつまんだら、お腹が気持ち悪くなるまでビスケットを食べ続けてしまったということはありませんか?
急激に血糖値があがると、シュガーハイといって、脳に高揚感が生まれ、さらに甘いものをもとめます。 アイスクリーム、スポーツドリンク、缶コーヒー、清涼飲料水などをとりすぎると、血糖値が急激に変動し、異常にハイテンションになったり、イライラしたり、感情の起伏が激しくなったりします。
暑い時季におススメのドリンク
ミントティー
プランターでミントを育てて、ミントの葉を数枚とってお湯を注ぐと香りもフレッシュなミントティーのできあがりです。ミントはすーっとする感じがありますが、消化力を落とさず、眠りの質も高めてくれます。
ジーラウォーター
ジーラとはスパイスのクミンのことです。クミンシード小さじ1杯をフライパンで乾煎りして香りをたたせます。お湯を注いで、お好みでライムを絞ってのみます。インドでは暑い夏を乗り切る定番の飲み物です。クミンは子宮を浄化する働きもあるので女性におすすめです。
ジンジャーコリアンダーティ
生の生姜スライスとコリアンダーシードを小さじ1杯ずつ1Lの水に入れて沸騰させます。冷ましたものを飲みます。生姜の辛さとコリアンダーシードのややフルーティな感じがとても美味しく夏バテした体を元気にしてくれます。
スイカジンジャー
スイカをガーゼに入れてジュースを絞ります。すりおろし生姜を混ぜます。スイカは汗で失われたミネラルを補ってくれます。また生姜を加えることで身体を冷やしすぎないのでおすすめで
麦茶
お茶の中でカフェインフリーなのが麦茶。汗で失われるミネラルの補給にも優れています
夏場のおやつにおすすめ
トウモロコシ
糖質が中心ですが糖の代謝を促すビタミンB群、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富で夏のおやつにもってこいです。
ドライフルーツボール
夏の紫外線からの髪や肌のダメージを修復してくれるビタミンが豊富なおやつです。
材料: ・デーツ25g ・生アーモンド25g ・カシューナッツ25g ・レーズン25g ・ココナッツ25g ・アマニ10g ・ギー50ml ・カルダモン1-2 粒 ・黒糖100g
作り方:
1.デーツ、アーモンド、カシューナッツは、細かく砕き、ギーで炒める。
2.干しぶどうは粗めにつぶす。
3.カルダモンを粉末にする。
4.ココナッツパウダー
5.1-4を鍋に入れて混ぜる。
6.黒糖をなべ入れ、100mlの水をあわせる。糸をひくような粘度になるまで温める。
7.5と6を混ぜる。
8.ゴルフボールくらいの丸いラドゥ(団子)を作る。 9.さめるまでおいておく。
とり方: 朝食として、1ラドゥとり、温かいミルクをコップ1杯飲む
6をはぶき、食べるときに黒糖を加えて、大さじ1杯を温かいミルクととってもよい。