思考は食べ物から作られる


思考は食べ物からつくられる

最近つくづく実感するのが、*性格や考え方 * と *何を食べているか * がいかにリンクしているか ということ。 すごくネガティブで落ち着きがなかった人が、 アルコールを控え、新鮮な野菜スープを毎日とるようになったところ、 たった1か月で別人か!?と思う程 心穏やかになり、人のために生きたい! と言い始めたかと思えば、 つい ふっとした心の寂しさから お酒の量が増え始め、脂っこく、ニンニクを多く使った刺激的な食事が増えてきたら あっという間にまた不安定な心の状態に戻ってしまった ということがよくあります。

心の3つの状態

思考とは心の状態が大きく関連していますが、アーユルヴェーダでは心の状態を3つに分類しています。

サットヴァが多い心とは、平和的で、リラックスしていて、強い心です。この状態では、知性が働き、何が自分にとってよく、何が破壊的かみきわめることが出来ます。 この状態の人は行動のタイミング、対象、量がすべて適切です。

ラジャスは、活動的な心です。サットヴァが少なくてラジャスが多い場合には、ネガティブに活動的で、体にとって有害な食べ物や活動ばかり思いつきます。

タマスは、静止もしくは停滞している心の状態です。これが多いと心が混乱します。

ラジャスやタマスといった心の状態は、心だけでなく体の機能のバランスを崩したり、壊したりします。

ある研究では糖尿病、心疾患、心不全、 高血圧、肥満、免疫疾患は、精神的ストレスまたは心の状態が健康でないことに関連していることがわかっています。言うまでもありませんが、落ち込み、不 安、ノイローゼ、注意欠陥障害、双極性障害、統合失調症、不眠、ストレス、その他心に起因する問題はすべて、ラジャスやタマスといった心の状態から引き起 こされます。

ネガティブな思考(ラジャス・タマス)と関連する食事

現代人の食生活はラジャスやタマスといった心を混乱させるものにあふれています。このため、知性が働かず、結果として体や心の正常な機能のバランスを崩すような食生活をおくっています。

ラジャス(攻撃性、イライラ)を増やす食事 

肉類、添加物、揚げ物、刺激物(アルコール、カフェイン、コーラ)砂糖、激辛なもの、スパイシーなもの、ジャンクフード、ニンニク、ネギ類、夜遅い食事、食べ過ぎ、仕事をしながら、移動しながら食事を摂る、嫌いな相手と食事をとるなど。

タマス(落ち込み、怠惰)を増やす食事 

賞味期限切れのもの、腐ったもの、肉類、乳製品、バター、生クリーム、ヨーグルト、チーズ、揚げ物、ジャンクフード、菓子パン、添加物の多いもの、キノコ類、食べ過ぎ、ストレス食いなど

ポジティブな思考と関連する食事

アーユルヴェーダでは、

薬にならない植物はない。 マントラにならない言葉はない。 役に立たない人間はいない

と言っています。 逆に言えば *薬になるような食事をし、 マントラとなるような言葉をやりとりし 役に立つ人間になろう! * といえます。

つまりこれは絶対に食べてはいけないというものはなく、自分の消化力や体質に合わせて適切に食事をとることが大事だと考えています。中でも、思考を正常に働かせる食事とは、

プラーナのある食事をとることです。

プラーナとは氣とも言われますが、生命を動かすエネルギーです。 例えば新鮮な野菜や穀類、果物は収穫した後でも根が生え、ひげが伸びるなどその中に生命力が豊富にあります。加熱・ゆでる・煮るなどした調理したての野菜、野菜スープ、シリアル、ポリッジ、全粒粉のパン、サラダ、フルーツジュース、ハーブティー、水、フルーツ、ナッツ類(特にアーモンド)、非加熱のはちみつがすすめられます。

一方、腐ったもの、添加物の多いもの、動物性のもの、アルコール、ジャンキーなものは、カロリーや栄養素はあるかもしれませんが、プラーナは少ない食事です、特に添加物の多いものは土にも帰らないので、人間の体には消化することも排泄することもできません。

食べることは、生きることそのものです。 こういう人間になりたい!と思ったら、食事を変えるのが重要です。 【人】を【良】くする【食】を大切にしたいですね。