冬の養生法
アーユルヴェーダの古典では冬の過ごし方について次のように書かれています。
寒い初冬には、体力のある健康な人の消化の火は、冷たい空気と皮膚の接触によって閉じ込められて強くなり、食事の量が多くても、材料が消化しにくいものであってもよく堪える。そのような燃焼力のある火が適当な燃料を得なければ、身体に生ずるラサ(7つのダートゥ)に害を与えるので、寒い季節に冷たいヴァータが増大するのである。
したがって寒い時には、水生動物(魚介類)や沼沢地動物の肉(ブタなど)と脂肪のスープ、油、酸、塩の味を加えて食するがよい。…乳製品、サトウキビから作った糖類、動物性脂肪、ごま油、新米の飯、温かい湯を初冬に常用する人にとって、寿命が短くなることはない。
…香油をぬり(オイルマッサージ)…頭に油をぬり…蒸し風呂に入り、温かい地下室や、奥まった温かい部屋に居住するがよい。
…初冬が到来すれば気のむくままに性交せよ。
初冬が到来したならば、ヴァータを増大させる飲食物、消化軽性のもの・向かい風・少食・ウダマンタ(食物を水で薄めたもの)をさけるがよい。チャラカサンヒター第1巻第6章9-18
つまり、寒い時期は毛穴が閉じ体の内側に熱が向いているので、しっかり栄養のあるものをとって高まっている消化力にみあった食事をしましょうということです。食事を減らしてしまうと体に十分に栄養が回らず冷えや体力低下につながるので少なすぎる食事や軽すぎる食事は冬場はすすめられません。
ただし、高カロリーなものを食べつつこたつでゴロゴロしてしまうとカファ(水・地)のエネルギーが蓄積してしまいます。これが冬太りの原因です。
これに対しては汗ばむ程度の運動(性交)を適度にすることがすすめられています。
気の向くままに性交・・・となっていますが、アーユルヴェーダでは性交渉を欲望のままに行いすぎると体のエネルギーを消耗すると言っているので、節度ある性交渉が前提です。ここは体を動かすという意味で運動と認識しましょう。
また冬至を過ぎるとまた体力消化力は落ちてきます。消化力が落ちてきたら消化に良くて栄養のあるものにシフトしていきましょう。
もちろん、既に消化不良気味の人は、消化しやすいものを心がけるのは言うまでもありません。
冬におすすめのドリンク
栄養して潤わせてくれる味としては甘味、
そして体を温めてくれる味としては辛味、
そしてデトックスになる味としては苦味、渋味
ということで、どの味もバランスよく入っていると理想的なのですが、
そういう意味でおすすめなのが、
ジンジャー・アップル・酒かすドリンク♪
飲む点滴といわれるほど栄養満点の酒粕に、すりおろしたりんごとショウガを加えて温めたものです。
甘くてちょっとピリッとして飲みごたえがあります。
それでいて、カロリーは少なく、体を温め、利尿効果も高いのでおすすめです。