舌は内臓の状態を目で見ることができる大事な臓器です。舌は粘膜が薄くて血液の色がよくみえるのに加えて、新陳代謝が早いので体内の状態をリアルタイムに繁栄します。病気でなくても季節や年齢、月経周期、食後、運動後などでも変化するので、日々の健康状態は寝て起きた後の朝にチェックするのがおすすめです。

私たちは普段舌を喜ばせることばかり考えて食べ物を選んでいます。残念ながら欲望は満足することがありませんので、欲望を満たすことをはじめるともっと強い刺激が欲しくなります。ほんの一瞬、口にいれてもぐもぐしている時の食感と味だけの為に食事をしていませんか?

舌の状態を見て、体と心の本当の声を知り、日々のケアにいかしましょう。

目次

舌をチェックするポイント

  • 朝起きた時にチェックしましょう。
  • 口を大きく開けて舌をべーっと出しましょう。力を入れたり、唇がぶつからないようにしましょう。
  • なるべく自然光でチェックしましょう。
  • 舌の形、色、舌苔の色、質、舌の裏をチェックしましょう。

正常な舌

薄いピンク色、適度な大きさと厚み、生き生きしている、舌苔は薄く白色で適度な湿り気がある。舌はなめらかに動く。

舌の裏は、英語のL(エル)の発音のようにした先を上の歯の裏につけてチェックします。舌の裏には2本の静脈が流れていますが、健康ならぼんやりか見えないのが正常です。不調になると大きくはれて目立つことがあります。

舌と内臓の関係

舌の付け根は腎のエリア

内分泌系や生殖器系など、人の成長や発育、生殖に関わること、泌尿器系、脳、骨、歯などの機能をあらわす。

舌の中央は脾・胃のエリア

食べたものの消化・吸収の状態、代謝系、リンパ系の機能をあらわす。

舌の両サイドは肝・胆のエリア

自律神経系、目の機能、精神情緒をあらわす。

舌の先端は心・肺のエリア

循環器系、呼吸器系、鼻、皮膚をあらわす。

舌の色と体調

 赤味が薄く白っぽい 気血の不足 ヴァータ↑カファ↑

気血の不足。栄養状態が悪いか体力低下が考えられます。疲れやすい、顔色が悪い、元気がないということはありませんか。 慢性胃炎、食欲不振、下痢、動悸など。

気を補うもの 山芋、サツマイモなどのイモ類、枝豆、空豆、グリンピースなどの豆類、タコ、アナゴ、ウナギ、イワシなどの魚介類

血を補うもの ほうれん草、黒ゴマ、ブリ、サバなどの青魚

冷えがある場合には 羊肉、マグロ、ネギ

気を補う生活 スケジュールを詰め込みすぎていませんか?睡眠や休養を十分取り体をやすめましょう。冷えがある場合にはぬるめのお湯にゆっくりつかって体を温めます。

 全体に赤みを帯びている。舌苔は普通 ピッタ↑

体のどこかに炎症が起きているか、余分な熱がこもっていると舌が赤くなります。

食事

熱を冷ます効果のあるウリ科の野菜、きゅうり、冬瓜、ゴーヤ、スイカがおすすめえす。ナス、トマト、そばも余分な熱を冷まします。もし体の熱を増やすような刺激的なもの(カフェイン、アルコール、トウガラシ)をとっていたり、暴飲暴食も控えましょう。

生活 夏の強い日差しを食後に浴びる、ホットヨガ、サウナなど過度に体を温めすぎるのは避けましょう。またストレスでも舌が赤くなりがちです。ヨガや目層、呼吸法などでクールダウンしましょう。

 全体に赤みを帯びている。舌苔が少ない ピッタ↑ヴァータ↑

舌全体が赤っぽいのに舌苔が少ない場合は、水分や体液が不足して熱を冷ます力が弱っています。さらに舌の赤みが増して舌が薄く痩せたり舌に溝ができると糖尿病や脂質異常症の可能性があります。舌苔が少なくて湿っぽい場合には血行不良で慢性的な頭痛や肩こり、生理痛がおこることもあります。

食事

体内の水分を補うには豆腐、梨がおすすめです。血流を良くするには酢を使った料理や、タマネギ、青魚(アジ、イワシ、サバ)がすすめられます。

生活

規則正しい生活と十分な睡眠で体調を整え、適度な運動で血流を良くしましょう。

 全体に青みがある紫色 ヴァータ↑

体が冷えて血液循環が悪い可能性があります。唇の色も悪くなっていませんか。肩こりや頭痛、腰痛が続いているようなら慢性的に冷えがある可能性があります。循環器系や肝臓の不調、生理痛、不妊症などの婦人科系の不調にも注意が必要です。舌がはれぼったいようなら胃腸の不調、さらに湿っぽいようなら甲状腺機能の低下も心配です。

食事

消化しやすい汁物など温かい作り立てのものをとるようにしましょう。食材としてはタマネギ、菜の花、青魚(アジ、イワシ、サバ)、酢を使った料理がすすめられます。体を温めるには、にんにく、しょうが、ネギなどの薬味もよいです。動物性の肉や脂肪は消化しにくく摂りすぎると血流を阻害するので控えめにします。また氷入りの飲み物やアイスコーヒー、アイスクリームなど冷たいものを食べたり飲んだりはやめましょう。生野菜、果物も体を冷やすので摂りすぎないように気をつけます。

生活

足浴や入浴で体をしっかり温めます。入浴後は体にオイルをぬりましょう。オフィスでは首にスカーフを巻いたり足首を冷やさないようにするなど冷え対策をしましょう。また駅やオフィスではエレベーターの代わりに階段を使うなど意識して体を動かします。

舌の形、大きさ、状態と体調

 舌が大きくはれぼったい、舌苔は厚く、舌は白っぽい カファ↑

舌がはれぼったい場合は体に余分な水分がたまっています。むくみ、関節痛、神経痛、頭痛、めまい、たちくらみはありませんか。鼻水、くしゃみ、咳などのアレルギー症状があらわれることもあります。多くの場合、舌苔は分厚く、舌全体が白っぽいです。この場合、寝不足や疲れが考えられます。また舌苔が湿っぽいようなら冷えの慢性化もありえます。

食事

過剰な水分を取り除く、大根、サトイモ、昆布などを摂りいれます。むくみには小豆、きゅうり、冬瓜などの瓜類も効果的です。味付けが濃いもの、精製された砂糖や塩分の多い食事、肉類、脂っこいもの、乳製品の摂りすぎにはきをつけます。また夜遅い食事は控え、寝る3時間前には食べ終えるようにしましょう。

生活

汗ばむ程度の適度な運動、入浴、ストレッチ、ガルシャナマッサージ(絹手袋をつかったリンパマッサージ)で体の水はけをよくしましょう。

 舌が大きくはれぼったい、舌苔は黄色っぽい、舌は赤っぽい カファ↑ピッタ↑

舌がはれぼったく、舌苔は黄色っぽまたは舌が赤っぽい場合には、水分と熱が体内にこもっている状態です。胃、肝臓、胆嚢、膵臓、大腸、膀胱、尿道の炎症や潰瘍に気をつけます。

食事

夜遅い食事、焼き肉やアルコール、乳製品、カフェインは避けましょう。夕食は早めに軽くします。日中はお白湯をとりながらトイレを我慢せずにデトックスします。

生活

早寝早起き、適度な運動を心がけます。食後の昼寝や、食後すぐの入浴、食後3時間以内に次の食事をしたり、寝たりするのは消化不良を起こすのでさけます。

 舌に歯形がついている カファ↑ヴァータ↑

舌に歯形がつくというのは下がやわらかくある程度の期間あたっていることの証拠です。健康な舌は引き締まっているので舌がやわらかくなっているのは体力が衰えていると考えられます。また歯があたる理由としては、ストレスや姿勢の悪さによる食いしばりが考えられます。胃腸の機能が弱っている時、胃炎、腸炎、十二指腸潰瘍、胃下垂の時にも見られます。

食事

食事は次の食事までに気持ちよくお腹がすく量を心がけます。消化力が落ちている場合には、お白湯をのんで胃を温め、消化によい野菜や穀類のスープ、オートミールがすすめられます。特に消化吸収機能を整える、ジャガイモ、サツマイモ、ニンジン、大豆、インゲン豆、カリフラワーがいいでしょう。冷たい飲み物や食べ物は胃を冷やすので控えます。特にアイスコーヒー、アルコール、アイスはやめます。

生活

電車や寝る前のスマホを控え、スケジュールも詰め込みすぎないようにしましょう。入浴後に頭・耳・足裏のオイルマッサージをするのもおすすめです。寝つきが悪い人は遅くとも22-23時には布団にはいるようにし、十分な睡眠と急速をとって体力回復につとめます。

 舌に点状の隆起や赤い斑点がある ピッタ↑ヴァータ↑

舌に点状の隆起や赤い斑点ができるのは、ピッタという火のエネルギーのバランスを崩しています。体の中で熱の勢いが盛んになり、炎症がある可能性があります。点状の隆起や斑点が舌の中央部なら胃腸の炎症、舌先ならイライラや不眠など精神面での不調、舌の脇なら肝臓や胆嚢の炎症か精神面での不調の可能性があります。舌自体が赤く、黄色か黒っぽい舌苔が乱れる場合は熱の勢いが盛んです。舌苔が少なくて乾燥しているなら熱の影響で体液が減ってきている状況です。

食事

余分な熱を冷ます効果のあるウリ系の野菜を中心とした食生活が理想です。きゅうり、十右岸、ゴーヤ、スイカ、またナス、トマト、そばも余分な熱を冷まします。アルコール、カフェイン、揚げ物、過度に辛味、酸味、塩分の強いものは体に熱を増やすので避けます。

生活

強い日差しを浴びる、サウナ、熱すぎるお風呂、汗をダラダラかく運動はさけます。また目を酷使したり、夜更かしを控え、寝る前はぬるめのお風呂にゆっくりつかって、リラックスしましょう。

 舌に溝ができている ヴァータ↑

舌の表面に様々な方向の溝や割れ目があるのは、水分や栄養が体のすみずみにまでいきわたっていないことを示しています。単に水分が少なくなって舌が乾燥してやせるのとは異なり、溝や割れ目まででくるということは、体液を円滑に運び届けられていないということです。元気や気力がわかない、疲れやすいということはないですか。

食事

具だくさんの味噌汁やお粥など消化しやすく栄養のあるものをとります。また1日を通してお白湯をのみ消化力と老廃物の排出を促します。暴飲暴食や夜遅い食事、乳製品や精製されたお砂糖、揚げ物など消化に負担がかかるものはやめましょう。

生活

ヴァータのエネルギーのバランスをとるために、十分な休息と睡眠を心がけます。スケジュールを詰め込みすぎず、エネルギー切れになるまで動きすぎないようにします。お風呂上りに頭、耳、足の裏のオイルケアをするのもおすすめです。

 舌に紫色の斑点がある ヴァータ↑ピッタ↑

舌に紫っぽい斑点がある場合は、血流が滞っている可能性があります。色が濃いほど血流の流れは悪いです。血行と関係する循環器系、脳、肝臓、婦人科系の不調と関係があります。

食事

ランチをメインに腹八分でとります。スパイスやレモン、酢を適度に使い、温かくて滋養強壮になるものをとります。タマネギや青魚などは血流を良くしてくれます。

生活

長時間同じ姿勢や運動不足を避け、適度にストレッチや汗ばむ程度の運動を心がけましょう。また毎日湯船につかって体をあたためます。

 その他の舌のチェックポイント

 ろれつがまわらない ヴァータ↑

舌が硬くなりスムーズに動かない状態です。一番心配なのは脳血管障害です。医者を受診しましょう。

 舌が緩んで動きが悪い ヴァータ↑カファ↓

舌を出したつもりでも舌がやわらかくゆるんであまり口からでていません。栄養や体液不足で疲れが相当たまっているかもしれません。

 舌が震える ヴァータ↑

舌を出すとぴくぴく震える場合には神経系やホルモンバランスの乱れ、急激な体調変化が起こりやすい可能性があります。

 舌を出すと曲がる ヴァータ↑

真っ直ぐ舌を出しているつもりなのに曲がる場合には脳血管障害に注意が必要です。健康診断は受けていますか、ふらつき、めまい、しびれ、痙攣、頭痛、動悸など他にも症状があれば医者を受診しましょう。

 舌が痛い ヴァータ↑ピッタ↑

炎症で体内に熱があるか胃腸の不調、ストレスで気の流れが悪くなっている可能性があります。

 口の中が苦い ヴァータ↑ピッタ↑カファ↑

体内に熱や湿気が充満している可能性があります。汗をかく、顔が赤い、冷たいものが欲しい、口臭が気になる、尿が濃い、便が硬いなどはありませんか。胃、肝臓、胆嚢の炎症、不眠、イライラ、自律神経の乱れが考えられます。

 口の中がすっぱい ヴァータ↑ピッタ↑

胃に熱がこもっているか胃腸がうまく働いていません。不規則な食生活や暴飲暴食はありませんか。夜遅い食事、食べ過ぎ、飲みすぎを控え、消化にいいものをとりましょう。アルコール、カフェイン、乳製品の摂りすぎもやめます。

 口内炎ができやすい ヴァータ↑ピッタ↑

口内炎は体内に熱がこもっている状態です。繰り返す場合で舌が乾燥しているなら、体液が減り熱が生じている可能性があります。疲れると口内炎ができる場合は、体の機能が低下して熱を発散できない可能性があります。疲れを溜めない生活を心がけ十分な休息と睡眠をとります。

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