アーユルヴェーダを学ぶのには、医学的知識はある程度あった方がよいのですか?あったらよりいいと思います。
というのもインドで大学でアーユルヴェーダの医学部に通った医師によると、解剖生理や疾病に関しては、現代医学とアーユルヴェーダ医学と両方を学んだと言っていました。

体の仕組みや働きなどは現代医学でわかってきていることも多いですし、検査技術もすすんでいますから、そういう知識があるとよりよいと思います。

医療従事者向けのアーユルヴェーダ資格をつくろうとしている流れもあるようです。

一方、アーユルヴェーダには、独特な考えがあります。

たとえば風邪でしたら、現代医学では、その症状に対する薬を出します。
症状を抑える薬、例えば咳だったら咳止め、炎症があったら炎症止めを処方することが多いです。

でもアーユルヴェーダは風邪にかかった原因を探していきます。
のどが痛いのはしゃべりすぎかもしれないわけですよ(笑)。
どうしてその病気になっちゃったのか?その原因を取り除くのがアーユルヴェーダです。

だから、治療の上で大事なことの1つに、患者さんの状態を把握する方法があります。

たとえば、「水のドーシャ」。
「水」というのは鎖骨より上に多く存在しています。
また、春の時期は、水が多いのですが、世の中的にも氷が溶け出して、水になるように、春は水に関係する症状が出やすくなります。
その代表的なものが花粉症ですが、出てくる場所は鎖骨より上です。

水が増えるような生活をしてる人、ためこむ、食事などを十分消化できていないような人、食べすぎ、夜遅くに食べて寝てしまって消化できていないとか…。
元気をつけなきゃいけないと、むりやり食べて消化しきれていない人。
最近おなかがすいたと感じていない人。
こういう症状の方が、「水」の多くなる春には出やすくなるんですね。

このように、アーユルヴェーダという考え方は、水(や火や風)のエネルギーを元にして、体であったり症状を分析していくもの。
ですから西洋医学の知識とはまた違った考え方を学ぶことになります。

アーユルヴェーダの考え方では、「はじめに完璧なものがあった」といいます。
すべてのことを知っている神様がいて、人間にはそもそも病気がなかったのに、病気が出てきてしまった時に、口伝えでその医学を教えたということになっているんです。

しゃべり方や外見から総合的に、その人の何が乱れているかをみて、それに対して何があてはまるか、というアプローチ方法をするのです。
あくまで、その人を見て、その人にあったトリートメントを施す、という方法をとります。

アーユルヴェーダのすごくいいところは、その人を見るツールがものすごく豊富で、この人がたとえば火の性質が多い日だったら、辛いものとかすっぱいものを食べたら熱くなるので、熱くなるような食事を減らしなさい、ということになるんです。

インドやスリランカ地方で代々受け継がれてきた伝統医療で、そのときそのときに応じて最適なものを見つけるわけですから、「同じ人でも日によって食事療法が異なる」ということもあるんですね。