世界中を旅しているお金持ちがいました。ある時、世界中のどこにも並ぶもののない、誰もが思いもよらない豪邸をいくらお金を使ってもいいから建てたいと思いました。さらに永遠に残る独自の建築にしたいと思いました。
そこで世界中から沢山の技術者を招き、素晴らしい豪邸が完成しました。どんな立場から見ても、どんな文化の物差しから見てもあらゆる人を満足させられる家ができました。
このまれなる豪邸の落成式をするために沢山の人を読んで家主はたずねました。
”いかがでしょう、この家のどこかにどんな小さなところでも欠点がありますか”
誰も欠点は見つけられず家は完璧なものに見えました。
ただ一人の聖者が言いました、
”わたしにはこの建物に大きな欠点がふたつあるのがわかります。”
そこにいた人々はとても驚いてその欠点は何なのか是非知りたいとお願いしました。
”富めるお方、それはあなたがどうにかできる欠点ではありません。ひとつ目の欠点は時の流れとともにこの建物すべてが崩れ落ち塵にかえるということ、それは動かしようのない欠点です。ふたつめの欠点はこの建物を建てた人もいつかは死んでいくという事です。”
-サイババの神の詩より-
この世の中にあるもので変化しないものはありません。
いつまでも若くありたいと思っても必ず老いはおとづれ、やがて死がおとづれます。
若くいること、生きていることに執着してしまうと必ず苦しみがやってきます。
アーユルヴェーダでは人間の本質は、肉体ではなく肉体に宿っている意識(エネルギー)であると言っています。
そのことを肉体レベルで実感することは難しいですが、そのことを理解しようとすることには意味があります。
物質レベルの喜びは感覚器官を喜ばせているだけでそこを追い求めると必ずより強い欲求が湧いてきて苦しみも大きくなるという事に最近やっと気が付きつつあります。美味しいものを食べたい!と舌が感じて、美味しいものばかり食べ過ぎれば、お腹が苦しくなり、消化不良や便秘の原因になります。
感覚器官をコントロールして欲望のままに生きないこと。
欲望のままに生きることは自分エネルギーの無駄遣いです。地球の限られた資源を無駄にしてはいけないように、自分のエネルギーも無駄遣いせず正しいことに向けないとなぁと思います。