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他人の幸せを心から喜べない時、特に自分が手に入れられないものを手に入れた人をうらやましく思ってしまう時、そんな時は誰にでもあるのではないでしょうか。

不妊で悩んでいる女性の中には、職場や友達が次々妊娠・出産するのを見て、心から祝福できていない自分に気が付き傷ついている方がいます。

以前雑誌でお坊さんがそれに仏教の観点から答えていてなるほど!と思いました。

質問

友達が妊娠すると「おめでとう」と思うけど内心傷付いてしまいます。人と比べないにはどうしたらいいですか?

住職の回答

それは、お釈迦様のいう「求不得苦(ぐふとっく)」求めているものが得られないことから生じる苦しみにあたります。

人間は生まれる前から競争にさらされてます。

というのも数億の精子の中から勝ち残った一個だけが卵子と受精して生まれてきたので、競争は人間の「業(ごう)」です。

優しい人ほど自己嫌悪しがちだけど、理性と本能のバランスをとりながら、どんな自分も許してあげることが大切です。

これを聞いて心がすーっとしたのを覚えています。

よからぬ考えやネガティブな気持ちが湧いてきたときも、その中にどっぶり浸って自分を責めるのではなく、客観的に、”あ~今こう思ってる自分がいるなぁ~”と外から自分を眺めるといつの間にか気持ちは落ち着いているものです。

心や感情のままにどっぷり浸っていると、心はハエの1000倍速く動く(Dr.Partap説)そうなので、穏やかな気持ちになることはできません。

最近私が瞑想中に試しているのが、空になった気持ちで、次々湧いてくる感情は雲だとおもって受け流すのをイメージしています。それでも気が付くと雲に乗っかってぐるんぐるん考え事をしているのですが、それに気が付いたらまた空にもどって受け流すようにしています。