女性器にできる腫瘍(granthi)

アーユルヴェーダでは子宮筋腫、卵巣嚢腫というくくりではなく、女性の生殖器にできる腫瘍(granthi)と分類されます。

乱れたドーシャが、脂肪、筋肉、血液といったダートゥ(身体組織)において過剰になった状態です。それにより細胞が不適切にまた異常に増殖していると考えます。

granthiの分類

 vataj granthi 

ヴァータの異常によるもの。固い、黒っぽい、鋭い痛みを伴う、震え、痛みによる引きつれ感。腫瘍はやわらかく、膀胱組織のように広がる、突然サイズが変わることがある。破裂すると鮮血を伴う。腫瘍より嚢胞の方が大量に出血を起こす傾向がある。大量出血後、感染や可能を起こす可能性が高い。

小さい、良性の腫瘍、嚢胞、特に中が血液性の嚢胞と比較できる

pittaj granthi

ピッタの異常によるもの。黄色っぽい、または赤っぽい。急性の灼熱感や熱を伴う。急速に化膿しやすく、破裂すると熱い血液が出る。

良性の腫瘍、嚢胞の感染、急性の炎症と比較できる。

kaphaj granthi

カファの異常によるもの。やや色味がかった、触れると冷たく、大きく、硬い。やや痛みと強いかゆみがあり、ゆっくり増大する。破裂すると濃厚な白いうみがでる。

痛みを伴わない液体や粘液性の腫瘍と比較できる。慢性的な炎症を伴う嚢胞や小さい良性の腫瘍とも比較できる。

medoj granthi

ヴァータと脂肪組織の異常。油っぽく、なめらかで、可動性がある。kaphaj granthiと似た性質だが、より大きくなめらかで、マイルドな痛みと鋭いかゆみを伴う。破裂すると中身は脂肪や脂である。小さい良性の脂肪性嚢胞の分泌物と似ている。

siraj granthi

もともと虚弱な人にヴァータの異常が起きた状態。過度な運動、働きすぎなどによりヴァーユが過剰になり、静脈が圧迫、ねじれ、狭窄を起こし、瘤やgranthiを起こした状態。痛みを伴ったり、可動性があり、困難は伴うが治る可能性がある。治療可能なものは、固定されていて大きく、脈拍がある。

静脈瘤と比較できる。

mamsaj granthi

kaphaj granthiと似た形、滑らかさ、大きさ、肩さをもち、静脈をふさいでいる。

小さい、良性の子宮筋腫、線維腫、脂肪腫と比較できる

婦人科腫瘍に対するアーユルヴェーダ的治療

食生活

  • 平和でハッピーな気持ちで過ごす
    妬み、恨み、怒りといった感情、自己評価が低い、愛されていないといた感情のブロックが体のブロックを引き起こすことがよくあります。
  • 自然の欲求を抑えない
  • おしっこやおならを我慢することはアパーナヴァータの動きを阻害します。
  • 揚げ物、脂っこいもの、刺激的な味、酸味、精製された小麦粉、白砂糖、保存料や添加物の多い食事は避けます。
  • 消化しやすいもの、新鮮な野菜や果物、穀類、ナッツ類、新鮮な牛乳を日々の食事にとりいれます。
  • アロエベラジュースをとります。
  • 化学物質との接触を減らす
  • 環境に優しいハーバルプロダクツを使用します。
  • 生理用品は自然素材のものを選び小まめに交換します。タンポンの使用は控えます。
  • ヒマシ油パックをします。
    アパーナヴァーユが乱れているすべての症状に対してすすめられます。

パーマクリスト (遠赤外線温熱ベルト、ヒマシ油パック、ひまし油パック、ヒマシ油湿布、アーユルヴ…/マーヤフィールド

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ハーブ薬、鉱物薬

※これらのお薬については、アーユルヴェーダの医師の指導の下で治療を受けてください。※

  • kachanar gugglu
    kaanchnar, sunthi, pippali, black pepper, amlaki,bahera,bark of varuna and gugglu
  • arogyvardhini vati
    mercury, sulphur, lauha bhasma, tamra bhasma, triphala, guggulu, silajeet and katuki
  • vyoshadi gugglu
    sunthi, marica, pippali, harar, bahera, amla and guggle
  • khadirarishta
    khadirasaara, devadaru, bakuci, daruharidra, harara, bahera, amla

パンチャカルマ(浄化療法)

uttaravasti
膣または子宮頸管に薬用化された液体を流しこみ、クレンジングおよび滋養する治療です。それにより子宮を健康に強くします。シャタバリ、バラー、アシュワガンダといったハーブで薬用化されたオイルが使用されます。

shatavari saffron
上記レメディを自宅用に簡単にしたもの。生理中、妊娠中、食後、天気の悪い日、下痢、下剤療法を行った後はやってはいけません。
試す場合は自己責任でお願いします。

材料)
水2カップ
シャタバリパウダー大匙1杯
サフラン小さじ1/2杯
ココナッツオイル大匙1杯

準備)

  1. 水を半分量になるまで煮詰めてシャタバリパウダーとサフランを入れ弱火で5分煮詰めます。
  2. 火からおろして10分浸透させます。
  3. こし器でこした後、ココナッツに加えて混ぜます。
  4. 温かいうちに使用します。

やり方)
トリートメントを行う日は食事はなるべく消化しやすいものを少量にとどめておきます。
トリートメントを行う前にセルフで全身にオイル(体質に合わせたオイルを選択のこと)をぬっておきます。

  1. 浣腸を行う専用の容器に煎じ液を入れます。
  2. 横になり1mほどの高さに浣腸液をセットします。
  3. 仰向けになり膝をまげ、深呼吸をします。
  4. 膣にノズルを差し込み、お尻を引き締め腰をややうかします。
  5. 煎じ液がすべて空になったらお尻の力を抜き、ゆっくりとノズルを抜きます。ゆっくりと液が流れてきます。
  6. その後温かいお風呂につかり数時間リラックスして過ごします。