バガバッドギーターを元にした美しいギータ―カードからの1枚。
Chapter2 Verse11
The Blessed Lord Said:
You are Mourning when there is no cause to lament, and yet you speak words that seem to be wise. The truly wise lament neither for the living nor the dead.
マハーバーラタの中心、パンドゥ兄弟とドルヨーダナをはじめとするクル族の従妹同士の戦いの中で、その両者ともに戦いのすべを教えたビーシュマお爺さんがアルジュナの矢が致命傷となり倒れた時をあらわしています。
ビーシュマは正義の人であり、この戦争を止めようと働きかけますが止めることができず、戦士としての義務として最後まで戦います。
両軍にとってビーシュマは尊敬の対象であり、死の床にあってアルジュナは悲しみ嘆いています。
そのアルジュナに対してクリシュナ神は微笑んで言います。
あなたは嘆くべきでない人々について嘆く。しかももっともらしく語る。賢者は死者に対しても、生者に対しても嘆かないものです。
この後に続く言葉は
私は決して存在しなかったことはない。あなたも、ここにいる王たちも。我々はすべてこれから先、存在しなくなるということはない。
つまり、人間の肉体はあくまで本質であるエネルギー(ソウル)の入れ物でしかなく、生死は旅の途中で電車を乗り換えるように、ソウルの長い修行の旅の中で何度も繰り返していることだから、肉体が終わりを迎えたからと言って嘆くことはなく、同様に生きていることに対して嘆くことはないということを言っています。
例え肉体は本質ではなく死に悲しみがないと受け入れたとしても、肉体は物質に執着があるので、死の別れに際して悲しみを全く感じないというのは難しいことだと思います。
そのレッスンとして日々の生活で欲望や執着心を認識し手放していく大切さをギーターでは説いています。
最近は、ミニマリストと呼ばれ最小限しかものを持たずに生活する若者も増えていると言います。アップルのステーブジョブズは黒のタートルネック、ジーンズ、グレースニーカーを10年以上も着続けることで、服を選ぶという刺激から自分を切り離していたといいます。フェイスブックの創始者ザッカーバーグの場合はグレーのTシャツといった具合です。
とはいえ何かを捨てても、スマホを一日中見て過度に目を酷使して情報を詰め込んでいてはミニマリストとは言えませんよね^^;
以下に五感からの情報をコントロールして、欲望を減らし、心を静かにして過ごすかが現代人の最大のテーマです。