心臓の寿命は20億回の意味ですが、心臓を構成する細胞は、子どものころに細胞分裂を終えているため、寿命が決まっています。
これが約20億回。体が小さい生き物ほど心拍数が早いため、ネズミは数年、ゾウは100年が寿命ですが、生涯の心拍数はいずれも同じ20億回だそうです。
ということは、激しい運動をし過ぎると生涯心拍数を早く消費してしまうので、早死するそうです。心臓は傷付くと修復がききません。
アーユルヴェーダでは、運動は息があがらない程度のものを楽しんで行うようにいっています。
過度の運動をすると、疲労・倦怠感・消耗感・喉の渇き・ラクタピッタ(出血性の病気) ・呼吸困難・咳・発熱・吐き気が生ずる。チャラカサンヒター第1巻第7章33
賢明な人は、運動・笑い・談話・性行為・夜更かしをたとえ慣れていても過度に行ってはならない。これらのこと、およびその他これらに類することを過度に行う人は丁度象を引きずるライオンのようにたちまち破滅に向かう。チャラカサンヒター第1巻第7章34-35
心拍数を少なくしたいからといって運動しないでゴロゴロするのもいけません!筋力が落ちてしまえば血流が悪くなり、それはまた心臓が頑張って全身に血液を押し出さなければいけなくなるので負担がかかります。
適度な運動が体にいいのはいうまでもありません。アーユルヴェーダでは適度な運動をすると体が強くなり、病気を緩和し、消化力を高め、疲れにくく仕事がしやすくなるとしています。
運動とは強靭さを目的とし、力を増大させる、好ましい身体的振舞が運動と言われるものである。それを適度に行うのが良い。チャラカサンヒター第1巻第7章31 身体の軽快さ・仕事のし易さ(疲労しにくいこと)・持久力・苦痛に耐える力・ドーシャ(病素)を緩和すること・消化の火(消化力)の増加、これらは運動によって生ずる。チャラカサンヒター第1巻第7章32
運動としては、やはりウォーキングがおすすめです。歩くことによってふくらはぎの筋肉が収縮して、そのポンプ作用によって抹消に滞っている血液を心臓へ送り返します。
アーユルヴェーダでは特に夕食後の散歩をすすめています。現代人はストレスで呼吸が浅く早くなりがちなので、意識して深呼吸をすることも心臓に優しいといえますね。