ドーシャの説明の中で飯ごうでご飯をたくことを例にして説明しましたが、ここでも同じ例えを使います。飯ごうを暖める火をピッタ、米&水をカファ、火をおこす風をヴァータとします。ドーシャのバランスがとれている状態とは、ちょうど良い風がふいていて、ちょうど良い火がおき、丁度よい水と量の米を炊いている状態です。そうするとおいしいごはんがたけ、それを食べることで栄養となり元気で健康になります。つまりオージャス(元気の素)が作られている状態です。

しかし、ドーシャがアンバランスになるとどうでしょう?
例えば風が強すぎて火がゆらゆらと大きくなり、焦げた場所と生煮えのところができたとします。これでは、食べてもまずいですし、十分消化できないため体の中で消化しきれず残ってしまいます。この未消化物を【アーマ】と呼びます。このアーマは栄養にならないどころか、粘着性が高く、体内に入るとさまざまな経路(スロータス)をつまらせ、肥満を含めて病気や老化の原因となります。これは、ピッタ(火)が強すぎてもカファ(水や米)が強すぎても同様です。いずれにせよ、ご飯は焦げ付いたり、生煮えとなってしまい、おいしい栄養のある状態ではありません。アーユルヴェーダでは、この米と水を炊く火加減のことを【アグニ】とよんでいます。アグニは食べ物を消化するだけでなく、身体のあらゆる代謝を司っています。

また体と同様に心にもアーマはたまります。心の経験を心のアグニが消化しきれない場合にはメンタルストレスという形でアーマがたまり、心と体に深いな症状が現れます。一方、心に純粋さ(サットヴァ)があふれていてバランスがとれているときは、オージャス(活力素)が増えて心も体も元気になります。