ダートゥの定義

ダートゥとは、サンスクリット語で”支えるもの””滋養するもの”を意味します。 人間においては、”肉体、心、生命を支える組織”のことを意味します。

7つのダートゥ

ダートゥには7種類あります。

ダートゥ 組織 副産物 老廃物
ラサ Rasa 乳び、リンパ組織 母乳、経血 唾液、痰
ラクタ Rakta 血液組織 血管、腱 胆汁
マーンサ Mansa 筋肉組織 脂肪 目耳鼻の老廃物
メーダ Meda 脂肪組織 靭帯 汗、恥垢
アスティ Asthi 骨組織 歯、髪 爪、髪の毛
マッジャ Majja 骨髄組織
シュクラ Shukra 精子

ダートゥの作られ方 

ダートゥポーシャナDhatu poshan

食べ物を摂取すると胃腸で消化・吸収されます。その栄養液からダートゥが順番に作られていきます。ダートゥにはそれぞれ関連する消化の火(ダートゥアグニ)があり、栄養液を消化したのち、純粋な(サーラ)ダートゥと、キッタ(不要分)が生じます。※シュクラダートゥだけは老廃物をもちません。

最初にリンパ組織ができます。この消化の過程において老廃物がでます。それが汗、尿、便となって体外に排出されます。次のリンパ組織が消化されて血液組織ができます。この過程でも老廃物がでます。血液が消化されて筋肉ができ、筋肉から脂肪、脂肪から骨、骨から骨髄、骨髄から生殖組織ができると考えます。 このように食べ物の消化が次々とダートゥを作っています。

全体的 

ケダラクーリヤニヤーヤ アンシャアンシャ パリナマナ kedarikulya rule

畑に水を流すように栄養を与えていく

シャンペングラスの塔の上からシャンペンを流すことを想像してください。 一番上のシャンペングラスがいっぱいになるとあふれ出して下のグラスに流れおち、その下の段がいっぱいになるとさらに下の段に流れていきます。同様に食べ物から得た栄養素は次々と消化され次のダートゥを構成していきます。

変容性

クシーラダディニヤーヤ サルヴァートマ パリナマナ Kshira dadhi rule

ヨーグルトがミルクから作られるのと同じプロセス アハラ・ラサはヴィヤーナ・ヴァータの働きにより、ダートゥが形成されるそれぞれの場所に運ばれます。つまりアハラ・ラサは各ダートゥが形成される場所まで到達してから、直接各ダートゥを形成します。

選択性

カレカポータニヤーヤ プルタク パリナマナ Khale kapo rule

各ダートゥがそれぞれに運搬経路をもっていて、それぞれがアハラ・ラサとつながっています。これらの経路はスロータスと呼ばれます。これらの経路を通して、アハラ・ラサより直接各ダートゥへ栄養が運ばれます。

いずれにしても、一番はじめの血漿(ラサ)をつくる時に正しい食事をし、さらに十分消化されれば、十分なラサができます。ラサが十分にあり、これも正しく消化されれば血液も十分につくられます。そして最後には十分な生殖組織ができるわけです。 ところが、自分の体質に合わない食事をしたり、消化力が弱く十分に食べ物が消化されないと十分なラサができません。十分なラサができないと、十分な血液ができず、十分な血液ができないと、十分な脂肪もできません。結局、十分な生殖組織がつくられません。 さらに、生殖組織が十分でないとそれを補うために、一つ前のダートゥ、骨髄から栄養を奪い、栄養を奪われた骨髄は、骨の栄養を奪います。そして、次々と先ほどとは逆方向に栄養を奪っていくのです。つまり、最初の食事とそれぞれのダートゥでの消化する力が7つのダートゥすべてに影響します。

十分なダートゥが作られないといけない理由は、生殖組織(シュクラ・ダートゥ)から十分なオージャスを作る必要があるからです。オージャストは生命のエッセンスのようなものです。オージャスが十分に作られていれば、顔につやがあり、皮膚にはりがあり、自信、力、決断力があります。オージャスが少なくなると、免疫力が低下し、色々な病気を招きます。エイズなどはオージャスが減少した病気の例だと考えられています。 結局、免疫力を高めるためには、食べ物と消化する力が関係します。現代生活では、食事をおろそかにしがちですが、健康な体を作りたいと思うならまず、食事から見直さなければいけません。

ラサダートゥ リンパ系

食物が消化されて最初にできる栄養液 組織、臓器、管、体液 含まれる臓器:胸腺、脾臓、リンパ節

ラサがアンバランスな症状

食欲不振、倦怠感、眠気、吐き気、黄疸、白髪、シワ、インポテンツ、消化不良、舌苔がたまる、失神

 治療

果物、野菜断食、アロエヴェラ、海藻、りんご、バナナ、イモ、豆、精製されていない穀類のシリアル、ナッツ

シャタバリ ラサの材料 アシュワガンダ ラサダートゥアグニを高める バラ― 金を入れて煮た水

ラサスロータス

働き:滋養、愛情、免疫、信念、血圧と流量

ムーラ(起始部):心臓(右)

マールガ(通り道):静脈系、リンパ系

ムッカ(開口部):動脈、静脈吻合部

ラサが関係する疾患の例

小児の扁桃腺炎…冷たい水の飲みすぎ

心疾患…ラサの低下。動悸。

ラクタダートゥ 血液組織

ラクタがアンバランスな症状

皮膚疾患(ニキビ、吹き出物、白斑、しみ、黒いほくろ、湿疹、疥癬、水虫)

月経トラブル

膿瘍

口内炎

血液を失う疾患(例 鼻血)

治療

適切な呼吸、断食、下剤、鉄分を多く含む食事、緑黄色野菜、ホールグレイン、ナッツ、アプリコット

苦味 (ターメリック, アロエヴェラ, ニーム, グドゥチ, リコリス)

ギー

ラクタスロータス

働き:酸素補給、情熱

ムーラ(起始部):肝臓、脾臓

マールガ(通り道):動脈系

ムッカ(開口部):動脈、静脈吻合部

マーンサダートゥ 筋肉組織

マーンサがアンバランスな症状

喉、膣の腫れ

黄疸、腫瘍、膿瘍、嚢腫、筋肉の腫瘍、扁桃腺炎、筋ジストロフィー、筋肉や姿勢の問題

治療

ヨガ、オイルマッサージ、外科的手術、焼灼、タンパク質豊富な食事(例 穀類、豆類、牛乳)

シャタバリ 筋肉のハリをつける

マーシャ豆(ウラッド豆) 筋肉組織を強く死、痛みをなくす

スパイス入りチキンスープ

ブルハナバスティ(体力をつける浣腸法)

(アシュワガンダ、シャタワリ、ゴークシュラ、ヴィダリ、グドゥチ、牛のミルク、ギー)

マーンサスロータス

働き:塗り固める、形づくる、動作、サポート、保護、強さ

ムーラ(起始部):筋膜と小さな腱、皮膚の6層

マールガ(通り道):全筋肉系、心臓と不随筋

ムッカ(開口部):毛穴

メーダダートゥ 筋肉組織

メーダがアンバランスな症状

しびれ、尿・汗などの体臭がきつい、量が増える

口、喉の渇き、灼熱感、消化不良、口の中が甘く感じる

治療

運動、発汗、催吐法、小麦の麦芽、レシチン、亜麻(フラックスシード)、牛乳、チーズ、アロエベラ、はちみつ

朝、アムラ小さじ1杯、ターメリック小さじ1/2杯をお湯で摂る

アーマパーチャカ

  (アムラ、チトラカ、生姜、ビビタキ、ハリタキ、黒コショウ、長こしょう、ヒング)

トリファラグッグル

小児がお腹にガスが溜まって夜泣きするときには・・・

ヒングをお湯で溶いたものをお腹にぬって蒸しタオルで温める

大人のガス抜き

アジョワン小さじ1杯、フェンネルパウダー小さじ1/2杯を昼と夕方お湯で摂る。

メーダスロータス

働き:潤滑、美、断熱、肉体のかさ

ムーラ(起始部):大網、腎臓

マールガ(通り道):皮下脂肪

ムッカ(開口部):汗腺

アスティダートゥ 骨組織

アスティがアンバランスな症状

骨の痛み、虫歯、衰弱、髪、爪のトラブル、骨粗鬆症、骨の衰え サンディヴァータ(変形性関節炎)

 治療

バスティ(浣腸法)、カルシウム豊富な食事、牛乳、ヨーグルト、チーズ、クリーム、サンフラワー、ごま、日光浴

ゴークシュラディグッグル

ヨーガラージャグッグル

トリファラグッグル

ニルグンディオイル

アスティスロータス

働き:支える、構造を作る、器官の保護

ムーラ(起始部):骨盤帯、仙骨

マールガ(通り道):骨格系

ムッカ(開口部):爪甲部、毛穴

マッジャダートゥ 骨の空洞を満たす組織(脳、神経、骨髄など)

マッジャがアンバランスな症状

造血作用の低下、めまい、ふらつき、関節、特に指の痛み

 治療

運動、ビタミンBを多く含む食事

穀類、豆、牛乳、ナッツ、シリアル

金の水

ヒング

ファンダルヴァハリータキーを夕食後小さじ1杯お湯で摂る

(ひまし油、ハリータキー、岩塩、生姜)

ダシャムーラタイラでのオイルマッサージと発汗

油剤浣腸

(ひまし油、ニルグンディオイル、ダシャムーラオイル)

マッジャスロータス 

働き:骨の空洞を満たす、感覚、学習、記憶

ムーラ(起始部):脳、脊椎、関節

マールガ(通り道):中枢神経系、交感神経系、副交感神経系

ムッカ(開口部):シナプス間隙、神経筋接合部

シュクラダートゥ 生殖

シュクラロータス 

働き:生殖、オージャスを作る、感情解放

ムーラ(起始部):睾丸、乳首

マールガ(通り道):輪精管、精巣上体、前立腺、泌尿生殖器

ムッカ(開口部):尿道口

 シュクラを滋養するもの

シャタバリ

アシュワガンダ

ブルハナバスティ

チャバナプラーシュ