岩瀬幸代さんの『迷走患者<正しい治し方>はどこにある』を読みました。
アーユルヴェーダ仲間が次々に読んで良かった!と感想を書いていたので、気にはなっていました。
岩瀬幸代さんといえば、アーユルヴェーダ好きの間ではとても有名で、スリランカアーユルヴェーダの魅力を一番熱心に紹介されているイメージです。
私も著書はほとんど読ませて頂いております。
『緑の島スリランカのアーユルヴェーダ』では、スリランカのアーユルヴェーダの魅力が伝わります。インドでサバイバル感満載に旅をしていた私からみると、スリランカはとても穏やかそうで、スリランカにも行ってアーユルヴェーダを受けたい!と思うきっかけとなりました。
こちらの本ではスリランカのアーユルヴェーダ施設が写真入りで多数紹介されているので、お客様でアーユルヴェーダを受けてみたい方におススメしています。そして、今回の最新作が『迷走患者<正しい治し方>はどこにある』だったので、ん?どういう内容なんだろうというのは気になっていました。
内容は是非皆さんも手に取って頂きたいのですが、岩瀬さん自身が原因不明の難病になり、様々な治療を試す中で、医療とは何か、治療とは何か、生きているとは何かということについて色々考えていく様子が赤裸々に書かれています。
私は、西洋医学の病院で助産師として勤務しながら、アーユルヴェーダセラピストとしても日々クライアントさんと向き合っているので、どちらにも良さがあり、どちらにも限界があることを実感しています。
ただ言えることとしては、誰もが自分の信じることが正しいと思って生きているということ。
そのことが理解できないと、自分の正義を振りかざして、
”そんな薬やめた方がいい” ”アーユルヴェーダなんて迷信いつまでやっているの” ”薬を減らしたいけどお医者様が言うのは間違いがない”
と話しは対立するばかりで、歩み寄ることができません。
そして現代医学は日々進化していて、私達の生活環境(地球環境)も変化しているので、今日の常識が明日には非常識になることも良くあります。
そんな中では タラレバ と言っていてもきりがありません。
例えば、
”現在の医療では手術しか選択肢がありません”
と言われたとして、明日には新たな治療法が生れるかもしれなくても、今日手術をしなければ命にかかわるという時に手術をするかしないか今決めなければなりません。
そこで手術を選択したとして、1年後に新たな治療法が出てきて手術は必要がなかったと分かったとして、 あの時手術しなければよかった・・・と後悔しても誰の特にもなりません。
もう過ぎてしまっているのですから、
そういう意味では、タラレバ を考え始めると気持ちが過去に向いてしまい、今に生きることができません。
すべてについて理解して、知ることなどできませんが、 どんなに難しい選択肢がやってきても、自分で考えて行動しその結果を受け止める この繰り返しが大事なんだと思います。
岩瀬さんの本を読んであらためてそう感じることができて感謝です。
自分でなくても、自分の大切な人がとても困難な状況になってしまうかもしれないことは誰にでもあります。
今そうでないとしたら、ニュートラルな気持ちで是非読んでほしい本だと思いますし、 もし困難な状況にあるのだとしたら、心を整理してくれる本だと思うので手にとってみてください。