AN050_L

自分の細胞数より腸内細菌の方が実は多い

今日は母の日ですね^^母の日にちなんで、この世に誕生する際、母から一番最初にもらったプレゼントである腸内細菌について記事にしてみました。

お腹の中の赤ちゃんは胎盤から自動的に栄養をもらっているため、赤ちゃんの消化管の中は無菌状態になっています。

一方大人の腸内には約500~1000種類 500~1000兆個 重さ1.5kgにも及ぶ腸内細菌がいると言われています。これらの腸内細菌は腸にやってくる消化物を栄養に生きており、栄養素の吸収や排泄に寄与しています。

面白いことに菌ごとに好みが決まっていて、特定の菌はほぼ特定の成分を食べ、その排泄物は別の菌の食べ物になります。このように1000種の菌は食べ物の連鎖でつながっています。

連鎖の過程で発生する成分の一部が腸から吸収されて、体の健康に影響を与えます。良い影響なら「善玉菌」、悪い影響なら「悪玉菌」と呼ばれます。

人間自体を構成する細胞数は成人で約60兆個と言われているのでそれよりはるかに多い数の腸内細菌が腸にはいることになります。

参考記事>>http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1400Q_U4A410C1000000/

人生最初の母からのプレゼントは腸内細菌

赤ちゃんはこの世に生まれてきてからは 自らおっぱいを飲むことで口から栄養を取り入れて、自分の消化管で消化・吸収して生きていかなくてはいけません。

赤ちゃんは消化・吸収に必要な腸内細菌はどうやって獲得するのかというと、実は生まれる時お母さんの狭い産道(膣)をとおってくるときに口や鼻をぴったりと押し付けてくるので その際膣内に生息している微生物をもらってきます。

お母さんの膣は外界に通じているので多数の雑菌がいます。しかし膣内の雑菌はいつもきまっているわけではありません。

わが子にいい腸内環境をプレゼントするには妊娠中のハッピーマインドが大切

実はお母さんの膣内環境には妊娠中のママの精神状態と食事が大きく関係しています。

妊娠後半期に入ると膣の分泌液の成分が変化しグリコーゲンの濃度が増加します。
腸の善玉菌として知られている乳酸菌やビフィズス菌はグリコーゲンが大好物です。

これにより膣内が酸性にたもたれ膣からの病原菌侵入を防いでいます。さらにこの乳酸菌とビフィズス菌が出産時赤ちゃんの腸内細菌の種として手渡されます。

ところがもし妊娠中にお母さんが強いストレスにさらされていると膣内環境を変えてしまい、産まれてきた子供の腸内細菌も変わってしまうということがマウスによる実験で明らかになりました。

それだけでなく腸内細菌が変化すると赤ちゃんの免疫系や消化管の透過性が変化し、代謝やホルモンに影響が及ぶことで赤ちゃんの脳神経の発達にもネガティブな影響をもたらす可能性があるといいます。

ペンシルベニア大学 トレイシー・ベイル博士の研究より

生れてくるわが子を外敵から守り、整腸効果を発揮し、脳にまで影響する腸内細菌。

出産まで気を抜かず新鮮なお野菜、穀類、豆類、海草、良質な油分(オリーブオイル、アーモンドオイル、亜麻仁油など)ドライフルーツ、ナッツを中心にした消化によく栄養あるお食事を心がけ、ハッピーな気持ちで過ごしてくださいね。