体験談は、西脇千賀子さんよりお寄せ頂きました。

初めてのインド、初めてのアーユルヴェーダ
健康スパおたくの私は、いつしかインド伝承自然医学アーユルヴェーダに対する興味が年々つのり、なんとか本場インドでこれを体験できるところはないかとインターネットで情報を探すのが日課になっていた。アーユルヴェーダの施設は数あれど、いわゆる病院そのままだったり、設備がなんだか怪しげだったり、かと思えば豪華ホテルの高額なエステもどきのシステムだったりと私の思い描くそれとは違ったものばかりだった。そしてついに、美しいアーユルヴェーダの隠れ家「アーユルヴェーダグラム」の存在を見つけたのだった。ローズウッドとティークをふんだんに使った伝統建築に囲まれたおしゃれな環境。母体は、アーユルヴェーダ発祥の地ケララ州に本社を置くアーユルヴェーダ ハーブ薬品会社だという。ハーブの有機栽培から研究まで手がけるこの会社の独自トレーニングを受けたセラピスト達が本格的なトリートメントを施術してくれて、3食の食事はすべて有機栽培のベジタリアンという徹底ぶり。ここだ!次のバケーションの目的地が決まった。

東京からバンガロールへ
「できるだけ格安で、その日の内にバンガロールに着く」という条件に合ったのは、クアラルンプール乗り換えのマレーシア航空。殺伐とした東京で仕事に追われる毎日を過ごす私は、最初から「Rejuvenation(疲労回復)」にヨガと瞑想を取り混ぜた7日間のプログラムと心に決めて日本を発った。初めての一人旅でのインド、しかも9・11のNYテロの一ヶ月後とあって、いつになく心細かったが、あらかじめ飛行機のスケジュールとフライト・ナンバーを知らせておいたので、バンガロールの到着ゲートに着くと、「アーユルヴェーダグラム」専属の運転手が私の名前のプレートを持って迎えに来ていた。

ひっそりとした、そこはまるで静謐な空間、コテージ “Neelore”
到着した時間が夜中だったので当日はそのまま、コテージへと案内された。Neeloreという名のそのコテージはケーララ州から移築された伝統建築で、中に入ると合掌造りのような木組の天井と丹念に磨かれたウッディな床が気持ちよい。あたりはとても静かな環境である。デラックス・ コテージの部屋を申し込んでいたのだが、テロの影響で客数が減ったとのことで、ラグジャリー・コテージにアップグレードされていた。惜しみないもてなしの精神で迎えてくれるアーユルヴェーダグラムに感謝した。

いよいよアーユルヴェーダ体験
翌朝レセプションへ行くとアーユルヴェーダの医師、スジャータ女医が待っていた。血圧測定と問診の後、私の希望に沿って一週間のプログラムを作ってくれる。アトピー肌の私は、血液を浄化する飲み薬も処方される。

私の7日間プログラム
最初の2日間
7:30 朝のヨガ
8:30 朝食
10:00 アビアンガ
11:00 バーブサウナ
12:30 昼食
休息
15:00 昼のヨガ
16:00 シロダラー
19:30 夕食
休息
23:00 就寝

中3日間
7:30 朝のヨガ
8:30 朝食
10:00 オイルバス
11:00 休息
12:30 昼食
休息
15:00 昼のヨガ
16:00 タクロダラー
19:30 夕食
休息
23:00 就寝

最後の2日間
7:30 朝のヨガ
8:30 朝食
10:00 アビアンガ
11:00 バーブサウナ
12:30 昼食
休息
15:00 昼のヨガ
      休息
19:30 夕食
休息
23:00 就寝

*プログラム内容や他ゲストとの時間調整などによりスケジュールは個人で違いますのでご了承ください。

それはヨガからはじまった~最初の2日間~
朝7:30、ヨガマスターとともに、ストレッチを中心にしたヨガで一日が始まる。普通の日でさえこんな早起きはしたことがなかったが、なかなか気持ちのよいものである。朝ご飯は、メニューからフレッシュなパイナップジュースに、ココナツミルクとカレーのドーシャを選ぶ。美味しい。午前中のトリートメントは、アビアンカと呼ばれるごま油を使ったオイルマッサージ。服を脱いでふんどし風の木綿布の腰巻いっちょう姿でベッドに横たわると、二人のセラピストが両脇に立ち、左右対称にマッサージを約50分間施術する。女性のゲストには女性のセラピスト、男性のゲストには男性のセラピストがつく。その後、大きな木箱から顔だけ出した状態で身体中をハーブの蒸気で包まれるハーブサウナに20分ほど入る。首元からも心地よいハーブの蒸気が噴出し顔を包む。ごま油がジュワーと皮膚に染み込んでいく。至福の時である。部屋で少し休んだ後、有機野菜たっぷりの昼食。私のお気に入りはココナツミルクのほうれん草スープとトマトスープ。

15:00のヨガは、瞑想が中心。不覚にも飛行機の中で風邪をひいてしまった私は、最初の二日間は身体を冷やしてはいけないとのことで午後の頭のマッサージをしてもらえなかった。スジャータ先生は厳しい、でもそれだけに私の健康のことを真剣に考えてくれる。夕食まで昼寝をしたり、敷地内を散歩したり、コテージのテラスに座って日向ぼっこをしたり、東京ではなかなか出来なかった読書をしたりと、ゆったりと時間を過ごす。そして夕食。お気に入りは、ジャガイモたっぷりの野菜カレーとほうれん草カレー。食事は豊富なメニューから選んで、好きな時間に好きな場所でとることができる。私は、お天気のよい朝と昼はレストランで、夕食は部屋でとることが多かった。

トリートメントに心と体が癒されるのを実感しはじめる~中3日間~
3日目からアビアンガに代わってごま油のオイルバスが施術される。温めたオイルをたっぷり何度も何度も体にかけながら優しく全身を擦ってくれる。約50分間、あまりの気持ちよさにウトウト。風邪の症状が治まったこの日から待ちに待った頭のマッサージの開始。アトピー肌によいハーブを混ぜたココナツミルクをおでこに垂らすタクロダラーを体験する。ひんやりと気持ちよい。少しづつではあるがアーユルヴェーダというものに私の心と体が慣れ始めたようだ。何よりもここへきて癒されているという実感を感じ始めていた。

なんだか心と体が軽くなったような気分・・・~最後の2日間~
大好きなハーブサウナをもう一度施術してほしいとの私の希望を汲んで、スジャータ先生が最後の2日間のプログラムをアビアンガとハーブサウナにしてくれる。夕方の頭のマッサージは、シロダラーと呼ばれる温めたごま油を額に垂らすマッサージだ。究極の至福。私はこのコンビネーションが一番好きかもしれない。すっかり心身ともに軽くなったようなそんな気分を味わっている後半のメニューであった。

こころ温まるアーユルヴェーダグラム・スタッフのホスピタリティ
NYのテロの影響で客数が極端に少なかったこともあったのか、帰るころには、私はすっかり「アーユルヴェーダグラム」家の一員のようになっていた。寝坊の私を毎朝、電話で起こしてくれるヨガマスター。私が退屈しないように夕方にいつも様子を見にきてくれるスジャータ先生。母親のように面倒見のいいセラピスト達。特にまだ27歳のスジャータ先生とはすっかり仲良くなり、いっしょにバンガロール市に買い物に行ったり、知る人ぞ知るミルク製品のお店に連れていってもらったり。帰る日の晩には、もう一人の常駐医の奥様が手作りのお菓子を持ってきてくれ、出発の時間には全員で見送ってくれた。自然医療に従事する彼らの心は純粋で、そんな彼らが初めて手がけたリゾート・スパだけに、彼らのおもてなしは、実に誠実で寛大で、惜しみなく暖かい。

帰国してからも続くアーユルヴェーダ効果
健康の大切さを考えヘルシーな7日間のプログラムを実践した私は、東京に戻ってもすっかり健康志向になり、驚いたことに、ベジタリアンになっていた。そして、身体に悪いものに嫌悪感さえ抱くのだ。「アーユルヴェーダグラム」効果は滞在日数以上に持続する。そして仕事に忙殺される半健康体の多くの日本人にぜひ「アーユルヴェーダグラム」を体験してもらいたいとの思いがつのり始める。「アーユルヴェーダグラム」には、ヨーロッパやアメリカ、インド国内から多数のゲストが来るが、日本人のゲストはまだ少ない。広告はしないという哲学を持つ「アーユルヴェーダグラム」だが、そのうわさは口コミで広がり、ハイシーズンには満室になる。それでも、ゲスト一人一人に充分なトリートメントが施術できるように、常に収容可能人数を優に下回る客数25人ぐらいに制限しているという。私は、ますます、「アーユルヴェーダグラム」に惚れこんでしまい、この素敵なスパの存在をぜひ日本人にも知ってもらいたいとの思いを止めることができなくなった。そして、ついに2003年に「アーユルヴェーダ・スパリゾート研究会」を立ち上げ、日本の皆様にアーユルヴェーダグラムを紹介し、予約など現地とのコミュニケーションのお手伝いをする窓口的な役割をさせてもらっている。(手数料などは一切いただいておりません)

以上、稚拙ながら私の「アーユルヴェーダグラム」体験談である。いわゆる「リゾート・スパ」というものは世界に数あれど、環境、トリートメントとサービスの質、交通の便、価格とすべての要素が揃ったスパはいったいいくつあるだろうか? 日本人のビジターがより簡単に、かつ快適に施設をを体験できるように、各プログラムの紹介、予約、またアーユルヴェーダ全般についての情報など、日本の窓口としてサポートを提供している。この度、「アーユルヴェーダグラム」はインドの権威ある雑誌、“インド トゥデイ プラス”誌が選ぶインドにおけるトップ5スパリゾートに選定された。ぜひ、この究極の癒しの隠れ家、「アーユルヴェーダグラム」に興味を持ち、一度体験の機会を持っていただければ幸いである。

西脇千賀子
http://ayurvedasparesort.com