アーユルヴェーダは体・心・スピリットを扱うホリスティック医学

アーユルヴェーダとは、有益な人生・無益な人生、幸福な人生・不幸な人生人生にとって有益なこと・人生にとって無益なこと人生の長さ・人生そのものについて説かれているもののことをいう。チャラカ・サンヒター第1巻第1章41

これはアーユルヴェーダの古典にかかれているアーユルヴェーダの定義です。アーユルヴェーダは単に病気を治療するという医学にとどまらず、心身ともに健康で、幸福で、有益な人生をおくるためにはどうしたらいいのかという事を説明しているユニークな医学です。

西洋医学と異なり、アーユルヴェーダの領域は目に見える症状を取り除いたり特定の病気を治すことだけにとどまりません。アーユルヴェーダでは生命は肉体だけから成り立つものではなく、心、魂、五感も含めて生命だと考えます。 アーユルヴェーダ医は病気の治療方法を処方する前に、患者の生活を多方面にわたって検討します。ハーブや薬の処方だけではなく、患者にあった正しい食事や生活習慣をアドバイスする事もアーユルヴェーダ医の大切な役割です。

たとえば家族との不和や職場での問題などからストレスや不安症に苦しんでいる患者がいるとします。ストレスや不安症の原因となっている外部要因を取り除かなければ、ほんとうの治療にはなりません。薬をつかえば表面上の症状は緩和しますが、根本原因をなくさないかぎり、薬をやめればまた症状があらわれます。患者には根本原因をとりのぞくためのアドバイスが必要なのです。患者は生活習慣や食事を改める事はもとより、場合によっては職場をかえることも必要になるかもしれません。 病気の治療においては、スピリチュアリティー(精神性)も重要な側面です。

治療の重要な要素にスピリチュアリティーがある

SS183 決して難しい考え方ではありません。病気の治療においては、薬を処方するのと同じくらい愛情、献身、親身な世話が大切です。患者と医者のあいだに愛情や献身といった強い絆がなければ完全なる治療はむずかしいのです。医者は患者を精神面や心理面で支えることが必要です。これが病気の治療において欠かす事のできない基本要素であり、アーユルヴェーダの基本的な目的である自然との調和にもつながるのです。

いかに自然と調和して生きるか

sunrise アーユルヴェーダは「自然と調和して暮らす」ということを非常に重視しています。自然との調和を失う事は身心のアンバランスや病気を誘います。アーユルヴェーダでは、病気の主たる原因の一つは、「プラッギャーアパラータ(pragyaparadh)」つまり、知性のあやまった使い方にあると考えています。 知性のあやまった使い方は生活に関係する事もあれば、仕事、食、あるいは五感のさまざまな機能に関係している場合もあります。知性のあやまった使い方は調和の喪失を招き、結果的にドーシャのバランスを崩す事になるのです。目、耳、鼻といった感覚器官の使用は最適であるべきなのですが、大音量の音楽を聴きすぎるとか、テレビを見すぎるといったかどの感覚器官の使用はドーシャのアンバランスを招きます。なぜ感覚器官の過度の使用が起こるかというと、知性を正しく使っていないからです。それが「プラッギャーアパラータ」です。 すべての生き物が自然の法則にしたがって生きているなかで、人間だけが自然の法則に反した生き方をしています。それが不講和と病気をひきおこしているのです。ライオンは草を食べません。体の仕組みが肉しか食べないようにつくられており、この法則を守る事によって自然の調和を保っているのです。アーユルヴェーダの定義を理解すれば、この意味がもっと明確になるでしょう。

語源

アーユルヴェーダとは、サンスクリット語のAyur+Vedaが由来です。Ayurとはing(続けて動く)という動詞から派生した言葉で“生命”を意味し、VedaはVid(知る)という動詞から派生し、”真の知識”を意味します。Ayurvedaといったときには、生命の知識、生命科学をあらわしています。

起源

アーユルヴェーダは古代インドのヴェーダ時代に記された4つのヴェーダ文献に起源があります。『リグ・ヴェーダ』をはじめとし、『サーマ・ヴェーダ』『ヤジュル・ヴェーダ』『アタルヴァ・ヴェーダ』の4つです。『リグ・ヴェーダ』には既に病気の名前や薬草名、治療法が呪術的な方法で紹介されています。これらのヴェーダ文献から生命に関する知識を集めたものがアーユルヴェーダです。4つのヴェーダに対してウパヴェーダ(副聖典)とも呼ばれています。ウパヴェーダには他に兵法に関するダヌル・ヴェーダ、建築に関するスターパティアヴェーダ、芸術に関するガンダルヴァ・ヴェーダがあります。アーユルヴェーダの正確な起源は不明ですが、紀元前2000~3000年頃、今から約5000年前と言われています。

発祥

アーユルヴェーダは古代インドで発祥しました。神々の智慧を地上のリシ(聖者、賢者)達が瞑想の中で覚知したものが伝えられたとされています。リシ達は、禁欲生活を送り、ヨーガの力であらゆる欲望を超越し、一切の利己心を捨て、瞑想により意識を無制限の状態に高めた状態にありました。このことはアーユルヴェーダの古典の様々なところにでてきます。アーユルヴェーダを広めたのは、リシ達の生き物に対する純粋な思いやりの気持ちで利己的な思いや利益を求める気持ちは一切ありませんでした。アーユルヴェーダはこれら特殊な資質を備えたリシから選ばれた弟子にのみ伝承され伝えられてきました。まずアートレーヤおよびバラドヴァージャが一般内科の知識を、カーシャパが小児科の知識を、ダンヴァンタリが外科の知識を伝えました。アートレーヤの知識はその後弟子に伝えられ、紀元前11-8世紀にアグニヴェーシャ・サンヒターとして記されたものがさらに改定され、紀元前7-2世紀にチャラカ・サンヒターとして記されました。外科学はダンヴァンタリから最終的にスシュルタに伝えられ紀元前7世紀頃スシュルタ・サンヒターとして記されました。また13世紀頃ヴァーグバタがチャラカ・サンヒターとスシュルタ・サンヒターの心髄(フリダヤ)をより体系的に抜粋したアシュターンガ・フリダヤを編纂しました。チャラカ・サンヒター、スシュルタ・サンヒター、アシュタンガ・フリダヤ・サンヒターの3著は現在に至るまでアーユルヴェーダの3大医書として伝承されています。これらの原点はすべてサンスクリット語で書かれています。

文献

アーユルヴェーダの3大医書(ブリハット・トライー)

歴史

アーユルヴェーダを知覚した聖者・賢者は、グル(guru)と呼ばれ、そのグルが弟子と認めたもの(シッシャ)だけに伝授されました。弟子はグルの家族の一員として衣食住を共にし、グルの生き方すべてから自ら学び深い知識を得ました(グールクラgurukula)。 アーユルヴェーダ医師はヴァイディヤー(vaidya)と呼ばれ、これはヴィディヤーvidya、聖なる知識を修めているという意味です。このようにアーユルヴェーダはヴァイディヤーから弟子へと深く伝承されてきました。 ブッダ時代アーユルヴェーダは最も盛んであったと言われます。ブッダは人民の病気の治療のための治療院を建設し、名医ジーヴァカを起用した記録があります。 中世には十字軍遠征、イスラム帝国の興隆によりヒンドゥー文化、仏教文化は大打撃を受け、アーユルヴェーダも軽視されました。さらにイギリスの長い植民地時代にインドの文化は崩壊寸前の状態に追い込まれました。1820年代には西洋医学の学校が設立され、インドにヨーロッパ方式の教育を強行していきました。 こうした歴史背景の中、アーユルヴェーダも今までの徒弟的伝承法から大学教育法へ移行していく動きがうまれました。19世紀末ジャイプール藩王がサンスクリット学校を創設したのに始まり、サンスクリット語教育の中でアーユルヴェーダが教授されました。 1920年から1950年にかけて各地にアーユルヴェーダ学部が近代学科と並んで設置され、西洋医学校とアーユルヴェーダ医学校が同等のレベルで教育される体制が整備されていきました。

現状

アーユルヴェーダは1970年代WHO(世界保健機関)に中医学とともに予防医学として認定されました。インドでは1995年にインド医学とホメオパシー部門(ISM&H)を設置、2003年にAYUSH部門に名前を変更しました。2014年厚生労働省の管轄下だったAYUSH省に大臣を設置し、アーユルヴェーダ、ヨーガ、ナチュロパシー、ユナニ、シッダ、ホメオパシーの国内教育レベルを高めたり、疾患毎に最も有効な治療法を研究、薬用植物の栽培・再生・スキーム策定、医学的基準の策定などを促進しています。2015年には国際ヨーガデーを2016年にはアーユルヴェーダデーを制定しヨーガやアーユルヴェーダを世界に発信しています。

参考:http://ayush.gov.in/

広がり

アーユルヴェーダはインドで発祥したためヒンズー教の影響を強く受けています。しかし仏教の始祖ブッダの主治医ジーヴァカはアーユルヴェーダを駆使していた記録があり、仏教の影響を受けながら仏教の広まりとともに世界へ伝播されていきました。南はスリランカ、北はチベット、その他、インドネシア、中国、日本へと伝えられ、西側ではペルシャから、ギリシャ医学へも伝播し、各国の医学に影響を与えていったと言われています。日本の正倉院には中国医学では使わないインドの鉱物がみられる他、サンスクリット語由来の日本語も現在に残っています。シャーリー(米)セーヴァ(世話)サマディ(三昧)など。

スリランカ・アーユルヴェーダの特徴

スリランカにはデーシャチャキッサというスリランカ固有の伝統医療があり、インドのアーユルヴェーダ医学と融合したものがスリランカアーユルヴェーダです。インドのアーユルヴェーダとの違いとしては、スリランカ独自のハーブ・薬草が多く使われていることです。スリランカでは、1961年にアーユルヴェーダ法を制定し、1980年伝統医学省にアーユルヴェーダ課を創設しました。以後アーユルヴェーダは国の知的財産として、同省の管轄で研究、医師の育成、病院の設立と運営、生薬の保護などが行われています。

参考:http://www.ayurveda.gov.lk/

日本の状況

日本におけるアーユルヴェーダの歴史は古く、6世紀仏教とともに伝えられ、仏教医学として日本の気候風土の中で日本人の体質に合わせた形で発展してきました。現代でも禅、精進料理、健康によいとされている食材や調理法、乾布摩擦、温泉に入ることなどアーユルヴェーダに共通している内容を多く見ることができます。

もっと詳しく>>https://ayurveda.jp/japangenjo

アーユルヴェーダの目的

・ 健康な人の健康維持 ・ 病人の病気治療 第一の目的の健康な人の健康維持については、衛生学と考える事ができ、正しい食習慣、食べ物の組み合わせ、体質に応じた食べ物や行い、夜の過ごし方、日々の過ごし方、季節に応じた養生法などのほか、ドーシャのバランスを保つための一般的行いについても明示しています。これはアーユルヴェーダの実践的かつ科学的基礎を説明した部分です。 第二の目的の病人の病気治療は、さまざまな病気、診断、治療方法について述べています。アーユルヴェーダは、ほとんどの病気の原因は守るべき食習慣や生活習慣を守らなかった事にあると考えており第二の目的は第一の目的に関連しています。健康の維持はドーシャのバランスを維持する事によって可能となり、ドーシャのバランス維持は正しい食事、正しい生活習慣、規則正しい睡眠などによって可能となるからです。 アーユルヴェーダは病因学、診断方法、治療方法などをあつかう8部門からなっています。 アーユルヴェーダの目的は上記の二つであって、ほかにはありません。 この二つの目的をよく理解し、病める人に奉仕したいという気持ちをもってください。 病いのない健康な社会をつくることがヴェーダの知識の究極の目的なのです。

アーユルヴェーダの生命観

生命は心、体、五感、魂の結合体です。このうちのどれがかけても生命は存在しえないのです。アーユルヴェーダの「アーユ」とは、体内の「気」つまり「プラーナ」を維持する役割を果たしている心、体、五感、魂の結合体を示す言葉です。この4つの構成要素があるからこそ、生きている人の中にはすべての顕在化した事象、幸福、悲しみ、愛情、愛着心、知性、誕生、死などが存在しているのです。アーユルヴェーダでは心、体、五感、魂の結合をプルシャと呼びます。このプルシャがアーユルヴェーダの治療の対象なのです。 アーユルヴェーダの知識は、心、体、五感、魂の結合体であるプルシャのためにあり、アーユルヴェーダの原則や健康に関する法則を患者に適用するときには、患者を単なる肉体としてではなく、プルシャとしてとらえなければなりません。つまり、患者の体と同じくらい心、五感、魂を重視しなければなりません。体に力点をおく現代医学ではヒーリングは行なわれていないのです。 生命の定義に話を戻しますが、ダーリ(Dhari)、ニトヤーガ(Nityaga)、アヌバンタ(Anubandha)はアーユの同義語です。「ダーリ」は体を維持するものという意味です。生命がある限り肉体は朽ちないので、生命はダーリとも呼ばれるのです。生命つまりアーユがなくなれば、体は朽ちはじめます。「ニトヤーガ」は永遠という意味です。ヴェーダの考え方によれば、生命は永遠です。決して死に果てることはなく、体から体へと移動するだけです。サンスクリット語のニトヤーガはアーユのそうした性質をあらわした語です。「アヌバンダ」は体から体へ移動するものという意味です。アーユは永遠に体から体へ移動するもの、つまりアヌバンダなのです。こうした語からわかるように、生命すなわちアーユは体から体へ移動して永遠に続くものであり、体はそのなかにアーユがある限り維持されるものです。一つの肉体の死後、魂は心と微細な体と共に別の肉体に移動します。こうして生命は永遠に存在しているのです。

電気に例えると、光っているのは電球で、電気コードが繋がっていてその中に電流が流れています。正しく電気コードが繋がっていてはじめて電球は光ることができます。人間でいうなら電球が肉体、電気コードが心、中に流れている電流がソウルをあらわしています。物質レベルのものは終わりがありますので、電球がいつか点かなくなるように、肉体も死をもって終わりを迎えます。しかし電球は取りかえれば再び電気をつけることができます。これはエネルギーである電流は電球のように古くなったり壊れたりせず常に存在しているという事を示しています。同様に人間も肉体は必ず死という終わりがありますが、本質的なエネルギーであるソウルがなくなることはありません。そして電球を取りかえてまた電球が光るように、新しい肉体にソウルは入り輪廻転生していくとアーユルヴェーダでは説明しています。

今世は、この時代のこの肉体を選んで生まれてきたということです。そこにはこの肉体を通して学び成長したいという目的がありました。人生の目的はダルマと呼ばれます。このダルマを遂行するためには心と肉体が健全でなければなりません。電球を正しく扱わなかったり、電気コードが適切に繋がれていなければ、本来の使用期限より早く電球は消耗して使えなくなります。

今の世の中は物質的に豊かになったため、心は様々な誘惑をうけています。知らず知らずのうちに不調を抱えていたという場合は、心が暴走している状態かもしれません。今の自分の心と体の状態に向き合い、心身のバランスを整えていくことをアーユルヴェーダでは強調しています。

健康とは何か

bodytype

『スシュルタ・サンヒター』で説かれている健康の定義によると、

3のドーシャのすべてバランスがとれ、7つのダートゥすべてバランスがとれた状態にあり、13種類の消化の火(アグニ)がすべてバランスのとれた状態で機能し、排泄機能もすべて正常に働き、感覚器官も正しく働き、心と魂が幸福な状態にあることを健康とよびます。

アーユルヴェーダによる健康とは単に病気の身体的症状が取り除かれた状態をいうのではなく、心と魂も幸福な状態でなければ健康とはいえません。体に問題があるわけではないけれども精神的に幸福でない人はたくさんいます。アーユルヴェーダではそうした人たちも不健康とされています。 現代社会においては、幸福や平安を得たいがための行いや行動は、残念ながら体や身体的メカニズムに関係した事に偏っています。同じように重要な健康のもう一つの側面、つまり心や魂にはまったくとは言わないまでも十分な注意が払われていないのが実情です。幸福や平安を得るために良かれと思ってしている行い、食事、ライフスタイルなどのなかにも、心や魂のためにはよくないことがあるかもしれません。最も良いとされる健康の法則に従い、あらゆる病気予防措置を行なっても、幸福感や落ち着いた気持ちを得られない事があるのはそのためです。 アーユルヴェーダは体の健康維持と並んで、霊的進化においても重要な役割を果たしています。「霊的」という言葉に居心地の悪さを感じる人もいるかもしれません。実際、ほとんどの人が「霊的」の意味を正しく理解していません。「霊的」というのは「魂に関連したもの」という意味であり、健康を維持したければこの意味を理解する必要があります。先にも説明したように、健康であるためには幸せな心と魂をもっていなければなりません。そのためには心と魂を知ることが大切です。心と魂を理解しなければ、幸福感や平安感もおとずれないでしょう。物質は心と体には喜びを与えるものかもしれませんが、魂を幸せにはしてくれません。いくら物質的喜びを得るために最高のテクノロジーやモノを手に入れたとしても満たされないのはそのためです。 *アーユルヴェーダが教えてくれる幸福感と平安感を得るための方法はとても簡単で、だれでも実践できます。 まずは自然と調和して生きるという事です。自然と調和しながら暮らせば、すべてのバランスが取れ、健康も平和も幸福ももたらされます。

五大元素

アーユルヴェーダではこの宇宙に存在するものはすべて次の5つの元素で成り立つとしています。 宇宙に存在するすべてのものは、空(空間)+風(気体)+水(液体)+ 地(固体)とそれぞれに 火(光・温度)がどれくらいあるかで成り立っています。人間もこの5つの要素でできているので、小宇宙と呼ばれています。5元素はそれぞれ身体のパーツ及び生理機能を担っているため、人間はだれでも5つの要素すべてをもっていますが生まれながらに持っている割合が違うのでそれが体質の違いとしてあらわれます。生まれながらの体内宇宙のバランスと外なる宇宙のバランスをとること、つまり自然との調和をとることで健康を保つことができます。

ドーシャ理論

上記5大元素からトリドーシャ理論は産まれています。「トリ」とは サンスクリット語で”3”のことで「ドーシャ」は、目に見えないエネルギーのようなものです。 「空」と「風」がひとつになった「ヴァータ」エネルギー 「火」と「水」が ひとつになった「ピッタ」エネルギー 「水」と「土」がひとつになった「カファ」エネルギー 「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」の3つの性質をもったエネルギー=「ドーシャ」も5元素同様すべての物(人体、性質、年代、季節、時間など)に働いているとしています。

治療法

アーユルヴェーダでは病気には治療可能なものと不可能なものがあるとしています。その上で病気の治療について古典では次のように書かれています。

身体的なドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カファ)は神に依存する治療法(祈祷、ホーマ、ヤギャ)と理にかなった治療法(薬物療法)によって鎮静し、精神的なドーシャ(ラジャス、タマス)は、知識、学識、意思の強さ、記憶力、精神統一によって鎮静する。第1巻第1章58

治すことが可能な病気は、反対の性質をもった薬を適当な場、量、時で用いるとなくすことができる。チャラカ・サンヒター第1巻第1章62

アーユルヴェーダではすべての病気には原因があるとしています。なぜなら人間は本質的には、自然治癒力を持ち合わせているため、本能的に自分にあった食生活を調整しながらバランスをたもっているからです。もし自分にあっていない食生活を選択したり、年齢、季節、環境などの影響により生まれながらの体質のバランスを崩すと心や体に不調となってあらわれます。この場合、原因となる食生活の誤りをとりのぞき、不調に対しては生薬に代表される内服薬やオイルマッサージなどの外用によって治療します。

病気の治療の場合は、アーユルヴェーダ医師の診断のもとに、浄化療法を行います。浄化療法は通常施設に滞 在し、食事や生活方法も含めて治療するため、7日~1ヶ月ほどは最低でもかかります。日本では、滞在して治療する本格的な施設はほとんどありません。病気の治療を考えている方はまず日本のクリニックで診察をうけてから海外に行くことをおすすめします。

もっと詳しく https://ayurveda.jp/byokichiryo

食事

アーユルヴェーダでは食事は薬であるべきだとしています。 アーユルヴェーダが食事において最も強調している8項目は以下のとおりです。

執着や無知によって食べ物を選んではいけない。正しくは吟味の上、有益なものだけを選ぶべきである。なぜなら身体は食物の産物であるからである。良い結果をもたらすか悪い結果をもたらすかがかかっている食事に関して考慮すべき8項目がある。これらを適切に吟味してから食事をすべきである。チャラカ・サンヒター第1巻第28章41-42

  1. プラクリティ(生まれながらの性質) 2. カラナ(調理) 3. サンヨーガ(組み合わせ) 4. ラーシ(量) 5. デーシャ(産地) 6. カーラ(時間・季節) 7. ウパヨーガサンスター(消化力を考慮した食事) 8. ウパヨークトリ(食べる人の順応性) ヴィマーナ・スターナ(判断編)第1章21節

アーユルヴェーダではこの世の中では薬にならないものはないとしています。

激しい毒物でも、用い方によっては最良の薬物となることがある。逆に薬物であっても、誤って用いると、激しい毒物に転じる。チャラカサンヒター第1巻第1章126-127

このため、医師を適切に選び、薬が適切に処方されることが何より大事だとしています。その上で、チャラカ・サンヒターでは、約600種類の浄化剤の薬草名と処方、50種の煎剤群の薬効とこれに属する500種類の煎剤について書かれています。

アーユルヴェーダの代表的な植物とその効果はこちらをチェック https://ayurveda.jp/category/herb  

アーユルヴェーダを習うとどんなお仕事ができるの

現在アーユルヴェーダは色々な分野で必要とされています。それもそのはず、アーユルヴェーダは赤ちゃんからお年寄りまですべての年代に対応できる予防医学だからです。このため、アーユルヴェーダを学んだ人々が自分の専門エリアでいかし始めています。

もっと詳しく>>https://ayurveda.jp/ayurjob

アーユルヴェーダの資格はどうやってとるの

インドやスリランカ、タイではアーユルヴェーダは保険が適用される医学です。このため国家資格をもつ医師がアーユルヴェーダの診察を行います。 日本ではアーユルヴェーダは医学としては認められていませんので、国家資格に匹敵する資格はまだありません。このため、各スクールがスクールの修了証、スクールの認定証として発行しているのが現状です。 大学での医師や看護の教育の中では、アーユルヴェーダをはじめてとする統合医療を教えるところも増えてきているので、今後有効な認定資格が出てくるの可能性は大いにありますし、そのような流れがあることも耳にしますが、まだまだ道のりはながそうです。 そうなると難しいのがどこで、誰に習えばいいか!?以下のページでスクール選びのポイントをまとめています。

もっと詳しく https://ayurveda.jp/sikaku-2

アーユルヴェーダセラピストとは

アーユルヴェーダをもとにセラピストとして活躍している人をアーユルヴェーダセラピストと呼んでいることが多いようです。上記で説明した通り、国で認められた資格がないということは、アーユルヴェーダセラピストと言っても人によってレベルや認識がバラバラです。どのセラピストの施術を受けたかによってお客様のアーユルヴェーダ観も千差万別というのが残念ながら今の現状です…

このため、アーユルヴェーダって自分にあっているのかな?アーユルヴェーダセラピストに興味がある。と思われたのであれば、まずは積極的に学ぶ機会に出向いて、または本を紐解いて勉強されてみてください。実践していく中でアーユルヴェーダとは何なのか、それを仕事にしていくとはどういうことなのかということが明確になっていくと思います。

もっと詳しく https://ayurveda.jp/therapist